よい国
自治会や、PTAなどで、話し合わなくてはならないことが時々あります。
議論して、最終的に良い方向に持っていこうと、話し合われるのですが
たとえばAさんがある意見を言われると私は
「あーもっともだ」と納得してしまいます。
次にBさんがそれに対して反論を言われるとまた、
「あーそれも、もっともだ」と、そちらの意見に納得してしまいます。
さらに、その意見に対してAさんが反論されると
「いやいや、やっぱりこちらが正しい」と思ってしまい、
それに対するBさんの意見を聞くと
「いやいややっぱり、こちらこそが正しい」と思ってしまいます。
要するに、私は人の意見をすぐに鵜呑みにしてしまうのです。
こういうのを世間では「意志薄弱」といい、良くない人格だとされます。
しかし、私にはどちらも良いように思えるのです。
国会の答弁などは、みんな喋りのスペシャリストですから、それぞれの意見に心から感服してしまい、私には何が正解なのかわからなくなってしまいます。
一つの意見には複数の立場があり、またそれぞれの意見があり、どちらが正しいとはいえないことがあります。しかし世の中では目的を果たすために、ひとつの案にまとめなければいけない状況もあります。
そんな事では、世の中渡っていけないと言うことは、よく分かっているのですが、自分にとって切羽詰まった状況でない限り、どちらもいいと思ってしまうのです。
そんな私でもなんとか暮らしていけるのは、
この国は、きっととてもよい国だからなのだと、つくづく思うのでありました。