消えて無くなりそうな感じ
子どもの頃、「かくれんぼ」をしていて、不思議な気持ちになったことをふと思い出しました。
押し入れの中で布団と一緒に潜んでいると、最初は自分の息の音と、心臓の音が聞こえてきます。布団の匂いもします。
遠くで皆の声が小さく聞こえます。どきどきして見つからないように潜んでいます。
あまりにも長い時間隠れていると、自分自身、気配が無くなってくるようで、布団と自分の違いがだんだんなくなってくるようで、もう布団になってしまうのではないかと思うような、不思議な気分。
それは決していやな感覚ではなく、むしろずっとそのままでいたいような感じ。
それは「学校の体育倉庫のマットの中」であったり、「友達の家の押入れ」であったり、「お米の倉庫」であったり、「公民館の縁の下」であったり。
それは独特の情景と、匂いと、思いを残して、そのまま消えて無くなりそうになる感じがしました。
分かる人、いるでしょうか?